株式会社新潮社 は、日付と曜日のみが記された
文庫本 『
マイブック 』の2026年版が、刊行から1ヶ月余りで13万部を突破。これは
同シリーズ として22年ぶりの快挙であり、Z世代を中心とした「
日記界隈 」からの支持が背景にあるという。日付と曜日だけの自由な空間に熱狂する若者たち『
...more マイブック』は1999年に初刊行 され、今年で26周年を迎えるロングセラー商品 だ。中面には日付と曜日しか印刷されておらず、手帳や日記、備忘録 として自由に使える点が特徴となっている。2025年版では書店在庫 がなくなるほどのブーム となり、その熱狂は2026年版にも引き継がれているようだ。特に注目すべきは、購買層 の約3割を20代以下が占めている点だ。2026年版の発売6週目時点での20代購入 数は、前年比 280%に達しているという。これは「日記界隈 」と呼ばれる、日々の出来事 をSNSなどで共有する若者たちの間で、自分だけの本を作るツール として活用されていることが要因とみられる。自分の本が文豪と同じ棚に並ぶ価値企画・デザインを手がけるアートディレクター の大貫卓也 氏は、刊行当時 の思いとして「自分の本が、文豪たちと同じ本棚に収まるところに価値がある」と語っている。真っ白なページ に自身の記録を綴ることで、世界に一冊だけの本を作り上げることができる体験が、デジタルの時代においても独自の価値として再評価されているのかもしれない。ユーザー参加型の企画も実施中新潮社では現在、ユーザーが実際にどのように『マイブック 』を使用しているかを募集するキャンペーンを実施している。日々の記録や旅の思い出、レシピ集など、自由な発想で使われたページ の写真を募集し、抽選で図書カードなどをプレゼントする企画。集まった投稿の一部は「みんなのマイブック 」として紹介される予定で、ユーザー同士の交流や新たな使い方の発見にもつながりそうだ。Top image: © 株式会社新潮社 ...
株式会社地球 の歩き方は、2026年に訪れるべきおすすめの旅先30
エリア を厳選し、
公式サイト にて
特集ページ 「今、こんな旅がしてみたい!」を公開した。これはかつて発行されていた同名の
人気雑誌 を
ウェブ版 として復活させたもので、
...more ガイドブック制作のプロたちが総力を挙げて選定した情報が掲載されている。編集室 が厳選した世界の注目エリア 今回の特集では、世界中 から30のエリア がピックアップ されている。選定基準 には、航空便 の新規就航 やアニバーサリーイヤー 、世界的イベント の開催、世界遺産登録 といったトピック が含まれており、旬の旅先情報 が満載だ。例えばヨーロッパ ではフランスのパリ近郊やノルマンディー、イタリアのミラノなどが紹介され、北米ではルート66やアラスカ州のフェアバンクスなどが名を連ねている。アジアや中東、アフリカ、さらには日本の首里城や大阪城といった国内スポットまで、幅広い地域が網羅されており、美しいビジュアルとともに各エリア の魅力が伝えられている。●紹介30エリア ■ヨーロッパ 【1】パリ近郊とノルマンディー/フランス【2】ミラノ/イタリア【3】ペロポネソス半島/ギリシャ【4】湖水地方/イギリス【5】ザルツブルクとウィーン/オーストリア【6】シルトホルン/スイス【7】バルセロナ/スペイン【8】東方正教会/ブルガリア■北米【9】ルート66/アメリカ【10】フェアバンクス/アメリカ・アラスカ州■中南米【11】メキシコ・シティ/メキシコ【12】マチュピチュ/ペルー■オセアニア【13】パラオの島々/パラオ【14】パース/オーストラリア■アジア【15】西安/中国【16】バンコク/タイ【17】バギオ/フィリピン【18】チェジュ島/韓国【19】台南/台湾【20】マンダイ・ワイルドライフ・リザーブ/シンガポール【21】イェントゥ=ヴィンギエム=コンソン・キエップバックの遺跡・景観群/ベトナム【22】プレレナン/インドネシア・バリ島【23】デリー/インド■中東【24】サディヤット島/アラブ首長国連邦・アブダビ■アフリカ【25】大エジプト博物館/エジプト・ギザ【26】アガファイ砂漠/モロッコ【27】ケープタウンとガーデンルート/南アフリカ■日本【28】首里城/沖縄県【29】柏崎市/新潟県【30】大阪城 豊臣石垣館/大阪府パッキング術や便利グッズも紹介特集ページ では旅先の紹介だけでなく、旅行準備に役立つノウハウも公開されている。「海外旅行のためのパッキング術」では、基本的な荷造りのコツから機内持ち込みの必須アイテム、トラブル対策まで詳しく解説されているようだ。また、「読者がおすすめする旅行に便利なトラベルグッズ」として、実際に旅行者が愛用している収納アイテムやリラックスグッズなども紹介されており、これから旅に出る人にとって実用的な情報源となるだろう。▼【特集】今、こんな旅がしてみたい!▼https://www.arukikata.co.jp/special/imatabi2026/Top image: © 株式会社 学研ホールディングス...
株式会社ベビーカレンダー は、2025年に生まれた赤ちゃん約8万6千人を対象とした名前に関する調査結果を発表した。調査によると、
大谷翔平選手 や佐々木
朗希選手 ら
アスリート の活躍にちなんだ名前の人気に加え、日本の
伝統美 を意識した「
...more 古典回帰」の傾向が。また、万博イヤー を背景に海外でも通じやすい「グローバルネーム 」も注目を集めている。アスリート が大きな影響2025年もスポーツ界 のスター たちが名付けに大きな影響を与えている。大谷翔平選手 の「翔」は男の子の漢字ランキング で7年連続1位を獲得し、佐々木朗希選手 の「朗」も初のランクイン を果たした。また、バレーボール日本 代表の髙橋藍選手 の活躍により、「藍」という名前が男女ともに人気を集めている。一方で、「翠」や「紬」、「澪」など、日本の自然や伝統を感じさせる名前が上位にランクイン し、古典回帰 の傾向も見られるという。「大和」や「仁」といった和風の名前も人気を伸ばしており、日本の美意識 を再評価 する動きが名付けにも反映されているようだ。定番ネーム の安定人気 と新たなトレンド 男の子の名前では「はると」が8年連続で読みランキング の首位を維持し、「と」で終わる名前の人気も根強い。女の子では「陽葵」や「凛」が安定した人気を誇る一方、「結月」や「琴葉」などのレトロネームも順位を上げている。また、万博開催を背景に、「せな」や「えま」、「さな」など、海外でも発音しやすい名前が増加傾向にある。男の子の漢字では「都」が急上昇し、洗練された印象を与える名前として注目されている。漢字ランキング では「愛」が首位奪還女の子の漢字ランキング では、「愛」が2年連続首位だった「結」を抑えて1位に返り咲いた。男の子では「翔」「陽」「斗」などの定番漢字が上位を占める中、「晴」や「都」が順位を上げ、新たなトレンド の兆しを見せている。Top image: © iStock.com / Satoshi-K...
バンダイ より、
アニメ 『
プリキュア シリーズ 』の大人向け
コスメブランド 「Otona Pretty Holic」および「CURETTE!」から、
新商品 が発売。これに合わせ、同日より「and ST TOKYO」にて
...more ポップアップショップ「CURE/W」が開催される。懐かしのシリーズ をモチーフ にした本格コスメ今回 発売される第2弾商品 では、2005年放送 の『ふたりはプリキュア Max Heart』と2006年放送 の『ふたりはプリキュア Splash☆Star』の世界観 が反映されている。「Otona Pretty Holic」からは、変身アイテム をモチーフ にしたリップ やアイカラー が登場。ゴールドメッキ加工 やラインストーン を施した豪華な仕様で、キャラクター をイメージ したカラー展開となっている。また、「CURETTE!」からは、前回の発売時に売り切れが続出したぬいぐるみのようなコスメコンパクト「ふわかおこんぱくと」や、ガシャポンで人気の「ポンデクルール」シリーズ のマルチカラーパウダーなどがラインナップされる。当時シリーズ を視聴していた層に向け、懐かしさと実用性を兼ね備えた商品展開となっているようだ。ポップアップショップ で世界観 を体験発売を記念して開催されるポップアップショップ 「CURE/W」では、新商品 の展示や販売が行われる。コスメの実物を手に取って確認できるほか、プリキュア シリーズ の世界観 を楽しめる空間となっているようだ。詳細は特設サイトにて順次公開。【POPUP SHOP情報】【名称】CURE/W ~PRECURE COSME COLLECTION~【期間】2026年1月17日(土)~1月31日(土) ※1月21日(水)は施設休館日のため、本イベントは開催いたしません【営業時間】平日:11:00~21:00 土日:10:00~21:00【入場料】無料【会場】and ST TOKYO〒150-0001東京都渋谷区神宮前1-14-40 WITH HARAJUKU 1FTop image: © 株式会社...
パフェ は好き。でも、最後まで食べきれなかった経験がある人は多いはず。写真はきれいに撮れたのに、あとすこしを残してしまったときの、あの小さな後ろめたさったるや……なんてことはありませんか?「
デニーズ 」より
期間限定 発売となった「まっぷたつ?
パフェ 」は、そんな日常の
違和感 に向き合いながら、“映え”と心地よさの両立を探った、斬新で大胆な
デザ ...more の提案なんです。え、そんなのアリ!?“映え”を楽しむ時代に気づけば残っていたもの楽しむはずだった一皿が、最後に少しだけ、重たくなることがあります。映えを楽しむこと自体は、決して悪いことではありません。ただ、楽しむために選んだはずの一皿が、最後に罪悪感 を残してしまうとしたら……。じつはこうした「少しだけ残ってしまう」体験は、個人の問題にとどまらず、社会全体 の課題とも静かにつながっています。私たちが席を立ったあと、手をつけきれなかった一皿が、静かに下げられていく──そんな光景も、決して珍しいものではありませんよね。デニーズ が向き合ったのは、食品ロス という大きなテーマ そのもの以上に、楽しむはずの時間が、いつの間にか後ろめたさに変わってしまう瞬間だったのかもしれません。 おいしく、楽しく、満たされる。その体験が最後まで続かないことへの、ささやかな違和感 。そこから、このパフェ の発想は始まりました。「まっぷたつ?パフェ 」横から見て、はじめて気づくこと「まっぷたつ?パフェ 」は、正面から見れば、デニーズ らしい華やかなパフェ 。グラス いっぱいに重なるのは、旬のいちごの鮮やかな赤。ひと口食べると、あまおう特有の濃い甘みと、あとから追いかけてくるやさしい酸味が広がります(いちごそのものの存在感 が、しっかりと主役に立っている!)。ところが……パフェ のグラス を横から見ると、その姿は縦に半分。まさしく“まっぷたつ”なんです(笑)。グラス も中身も、量はほぼ半分になっているというんだから驚きです。“映えをキープ しながら、食べ残しを減らす”。その構造自体 が新しい、恐らくは世界初 のアプローチ なんじゃないでしょうか。このユニーク な構造は、2026年1月14日から一部店舗・期間限定 で提供されている商品。SNSに投稿される写真の多くが「正面」から撮られることに着目し、見た目の満足感 を保ったまま、無理なく食べきれる量にするという発想を形にしたもの。量を減らすという選択は、簡単なようでいて、じつは勇気のいる判断でもあります。満足感 が下がるのではないか、物足りなく感じられるのではないか。それでもデニーズ は、「多いこと=豊かさ」ではないという結論に舵を切りました。季節のフルーツ のおいしさを、無理なく、最後まで楽しめること。食べ終えたあとに、なにも残らない──お皿の上はもちろん、気持ちの中にも。“半分”というスタイル は、妥協ではなく、満足のかたちを問い直した結果なのかもしれませんね。「食べきれる」という、心地よさたとえば友人と過ごす午後のカフェ時間。写真を撮ったあと、スマホを伏せ...
ショートムービープラットフォーム 「TikTok」は、2025年12月5日に「TikTok
トレンド 大賞2025」の
授賞式 を開催し、大賞および
各部門賞 を発表。今年の大賞には
アニメ 『
...more 呪術廻戦』が選ばれ、その他にも音楽や映画、商品など多岐にわたるジャンル からトレンド を牽引したコンテンツ が表彰された。ファン コミュニティの熱量が評価され『呪術廻戦 』が大賞大賞 を受賞したアニメ 『呪術廻戦 』は、国内外 で絶大な支持を集め、TikTok上でのファン コミュニティの盛り上がりが評価された。劇場版 の公開や2026年からのTVアニメ 第3期放送 を控え、ファン による創作動画 や考察コンテンツ が活発に投稿され続けている。授賞式 には主人公・虎杖悠仁役の声優である榎木淳弥 も駆けつけ、喜びを語った。音楽シーンを席巻した「超最強」と平成リバイバルインパクト・ソング部門賞は、超ときめき♡宣伝部の楽曲「超最強」が受賞した。キャッチーなメロディと振り付けが多くのユーザーに親しまれ、総再生回数は26億回を突破したという。また、ホットワード部門賞には「平成リバイバル / come again」が選出された。m-floの名曲「come again」を使用した動画が急増し、世代を超えて平成カルチャーの魅力を再発見するムーブメントを生み出したことが評価された。映画や学び、サステナブル商品もトレンド にヒット作品部門賞には、ゲームの実写化で話題となった映画『8番出口』が選ばれた。TikTok上での考察文化の形成に貢献した点が評価されている。ハッシュタグ部門賞は「#大人の学び直し」が受賞し、けんご📚小説紹介が代表として登壇。学びの間口を広げるコンテンツ として注目を集めたようだ。ヒットアイテム部門賞には、おからを使用したヘルシークッキーを展開する「OKARAT」が選ばれ、フードロス削減への貢献とユーモアあふれる発信が評価された。Top image: © Bytedance株式会社...
世界的な
オーディオストリーミングサービス のSpotifyは、2025年の音楽や
ポッドキャスト の
リスニングデータ に基づいた
ランキング を発表した。この
...more ランキングにより、昨年国内外 で注目を集めたアーティスト や楽曲の傾向が明らかになった。国内ではMrs. GREEN APPLEが首位を独占日本国内で最も再生された楽曲はMrs. GREEN APPLEの「ライラック 」だったという。同グループ は楽曲部門 でトップ 10に7曲をランクイン させる快挙を達成し、アーティスト 部門でも3年連続で1位を獲得したとのこと。また、Number_iやサカナクション も上位に食い込み、K-POPソロアーティスト のJimin(BTS)も存在感 を示したようだ。一方、国内で最も発見されたアーティスト にはHANAが選ばれた。強いメッセージ 性で新たなリスナー を獲得したほか、CUTIE STREETやアイナ・ジ・エンドなども支持を広げたという。世界で輝く日本のアーティスト たち海外で最も再生された国内アーティスト の楽曲は、Creepy Nutsの「オトノケ - Otonoke」だった。昨年の「Bling-Bang-Bang-Born」に続き2年連続で異なる楽曲が首位を獲得し、グローバル での人気を不動のものにしたようだ。アーティスト 部門では、Adoが初の1位に輝いた。海外比率が8割近くに達し、ワールドツアーの成功がその人気を後押ししたとみられる。YOASOBIや米津玄師、藤井 風なども上位にランクイン し、アニメ作品との親和性や海外ツアーの実施がグローバル な支持につながっていることがうかがえる。個人の聴取履歴を振り返る「Spotifyまとめ2025」も公開Spotifyは、ユーザー個人の一年間の聴取履歴を振り返ることができる「Spotifyまとめ2025」も公開している。最も聴いたアーティスト や楽曲、ポッドキャスト などを確認できるほか、SNSでの共有機能や、音楽の好みに合わせた「リスナー クラブ」の提案など、遊び心あふれる体験が提供されているという。Top image: © スポティファイジャパン株式会社...
世界中 で1億8000万人以上の
ユーザー を持つ
フィットネスアプリ 『Strava』は、12回目となる年次トレンド
レポート 「Year In Sport」を発表した。この
レポート は、Stravaの
...more グローバルコミュニティから得られた数十億件 のアクティビティ データと、3万人以上を対象とした調査結果に基づいている。その結果、特にZ世代において、受動的なデジタルコンテンツ の消費から離れ、現実世界 でのアクティブ な体験へとシフト する明確な傾向が見られたという。ランニング とウェイトトレーニング がZ世代を牽引2025年、Z世代はランニング やレース への参加、そしてウェイトトレーニング に情熱を注いだようだ。ランニング は依然としてStravaで最も人気のあるスポーツ だが、Z世代はレース やイベント への参加をモチベーション とする傾向が強く、Gen X(X世代)と比較してその割合は75%も高いとのこと。また、ウェイトトレーニング を主要なスポーツ とするZ世代はGen Xの2倍に上り、見た目の向上を目的とする割合も高いことが明らかになった。一方で、ウォーキング も人気を集めており、Stravaで記録されたアクティビティ の中で2番目に多い種目となった。54%のユーザー が複数のアクティビティ を記録しており、多様な運動を取り入れるスタイルが定着しつつあるようだ。恋愛よりもフィットネスへの投資を優先インフレの影響を受けながらも、Z世代はフィットネスへの支出を惜しまない姿勢を見せているという。30%のZ世代が2026年にフィットネスへの支出を増やす予定であり、特にウェアラブルデバイスへの投資意欲が高いそうだ。さらに興味深いことに、64%がデートよりもフィットネスギアにお金を使いたいと回答しており、恋愛における出会いの場としてもフィットネスコミュニティが活用されている様子がうかがえる。AIコーチングとデジタルデトックスの両立テクノロジーの進化も運動習慣に影響を与えている。回答者の46%がスポーツ のためのスマートコーチとしてAIを活用したいと考えており、Z世代はその傾向が特に顕著だという。Stravaや『Runna』といったアプリは、AIを活用してパーソナライズされたトレーニングプランやルート提案を提供し、アスリートのパフォーマンス向上を支援している。しかし、デジタルツールの活用が進む一方で、Z世代の半数以上がInstagramやTikTokの使用時間を減らすか現状維持とする意向を示しているのに対し、S...
この女性は、なぜ“特別に弔われた”のか?──1200年前の
ヴァイキング 墓が、いま私たちに突きつける問い。1200年前、ある女性は「特別な存在」として葬られた。
ノルウェー 中部の海沿いで見つかった
ヴァイキング 時代の墓には、口元を覆う2枚の
ホタテ貝 と、墓を縁取る鳥の翼が残されていた……。それは偶然の産物ではない。誰かが意図し、選び、記憶しようとした痕跡。この墓は、過去の話であると同時に、いまの私たちの
...more 価値観を映す鏡でもある。偶然の発見が、歴史を「物語」から「現実」に引き戻した発見のきっかけは、ごく日常的な金属探知 だった。ノルウェー 中部トロンデラーグ地方で、同じ位置から2つの楕円形ブローチ が見つかり、未盗掘 の墓の存在が明らかになった。発掘調査 の結果、年代は西暦800〜850年頃と判明する。特筆すべきは、骨格がほぼ完全な形で残っていた点。酸性土壌の多いノルウェー では極めて稀で、私たちは想像上のヴァイキング ではなく、「確かに生き、死んだ一人の人間」と向き合うことになった。この女性は、社会の中で「どう扱われていた」のか副葬品 から、この女性が既婚者であったことはほぼ確実視 されている。だが、この墓が示すのは身分以上のものだった。研究者は、彼女が地域社会 の中で目立つ役割を担っていた可能性を指摘する。農場を取り仕切る存在だったのか、あるいは信仰や儀礼に関わる人物だったのか……。重要なのは、彼女が「誰だったか」ではない。どれほどの意味を与えられ、どれほど丁寧に弔われたか、という点だ。弔いの形式は、その社会が「何を重要だと考えていたか」を端的に示す。私たちは、誰を“特別な存在”として記憶しているのか口元を覆う2枚のホタテ貝 。墓を囲む鳥の翼。この組み合わせは、ノルウェー のキリスト教 以前の墓では前例がない。意味は、断定できない。 だが一つだけ明確なのは、この女性が「忘れられない存在として残されること」を意図されていたという事実だ。では、現代はどうだろう。 私たちは誰を記憶し、誰を見送る価値がある存在だと判断しているのか。旅先で目にする風景の下には、選ばれた記憶と、切り捨てられた物語が眠っている。このヴァイキング 墓は、私たちが日々行っているその“選別”を、静かに、しかし逃げ場なく突きつけている。Reference: Metal Detectorist Reveals One of Norway’s Most Extraordinary Viking GravesTop image: © iStock.com / Anetlanda...